Vol.24 今年のキーワードは「覚悟」(2020.1.1)

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
ちょうど一年前、昨年の1月1日に発行を開始した本ニュースレターは、無事に2年目に突入です。熱しやすく冷めやすい性格で、雑誌への寄稿と違って締切もないため、「三日坊主」となることを危惧していました。

しかし、対面・非対面それぞれで頂戴した感想や、当初の想定をはるかに上回り400件を超える「更新のお知らせ」のメール登録をいただいたこと、そして発行のたびにコピーを部署の回覧に入れてくれている全国の若手中堅行員の存在などが大きな励みとなり、継続できています。
皆さま、本当にありがとうございます。

すべての回で気付きやヒントをご提示できるなど、大それたことは思っていません。それでも、何回かに1回は、少しでも「参考になった」と思っていただけるよう、書いてまいります。本年も引き続き、どうぞよろしくお願いします。

BRAVEYELL株式会社
代表取締役
髙橋 昌裕

「覚悟」というキーワード

年始にあたり、自身の昨年を振り返り、今年をどんな年にしたいか考えました。「定性/定量」「仕事/遊び」の切り口からの目標も、明確にしました。内容自体の共有は差し控えますが、検討の過程において、1つのキーワードが炙り出てきたので、そちらを共有します。なぜなら、私自身にとって大事なだけではなく、地域金融機関の皆さまにとっても、大事なキーワードだと思えたからです。

そのキーワードは、「覚悟」です。良い結果を導くためには戦略が大事です。しかし、戦略がいいからといって望ましい結果になるわけではありません。⻑きにわたり戦略コンサルティング会社にいた人間が言うセリフではないかもしれませんが、戦略だけでは成功しません。

さて、昨年の自分自身を自己評価してみると、全体では合格点でした。しかし、個々の項目では、まったくダメなものもありました。
なぜダメだったのか。それは、目標に掲げたものの、やり遂げるだけの「覚悟」を伴ったアクションをしなかったから、という点に尽きます。これでは、ラッキーな追い風が吹かない限り、良い結果になるわけはありませんよね。

やり遂げる「覚悟」があって、はじめて良い結果への挑戦権が得られるのに、いくつかの項目では、私は挑戦権を得ることもできなかったわけです。今年に活かす、昨年の反省点です。

いまの地域金融機関にも大事なことでは

順風満帆でこれまで通りのことをやるだけなら、「覚悟」は必要ないでしょう。しかし新しいことにチャレンジする、逆風に立ち向かう、まったく違うレベルへの到達を目指すなら「覚悟」は不可欠です。

こう考えると、厳しい環境下にあって活路を切り拓こうとしている地域金融機関でも「覚悟」は大事なキーワードになりそうです。

中期経営計画を策定した、部門の戦略をたてた、支店戦略を作ったというのは、まだ入り口にすぎません。望むゴールに達するには、組織の多くの人が、それぞれの立場でできる「覚悟」をし、アクションし続けることが必要です。
逆からみると、多くの役職員が、それぞれの「覚悟」のもとで動いている地域金融機関があれば、ものすごく強くなっていることでしょう。

「覚悟」は人材育成も加速化させる

「覚悟」について、もう少し付け加えます。
地域金融機関にとって最大の資産である「人」の成⻑においても、「覚悟」は強い後押しとなります。

たとえば、昨今、地域金融機関でもコンサルティングのフィービジネス化の􏰀きが進んでいます。その際、私は「月に25万円のフィーを頂戴することを目指すと、覚悟してください」と言っています。いままでサービスの一環として、無償に近い水準で提供していたものもあるので、ハードルが高いことはわかっています。

それでも、あえて月25万円という目標を掲げるのは、それだけのフィーを頂戴することが、対価に見合った価値提供をしなければという「覚悟」をもたらし、プレッシャーのもとで必死に学び、必死に準備し、必死にお客様と対話し、必死にサポートすることにつながるからです。お客様も、安くはないフィーを払っているので、本気で向き合ってきます。こうした「覚悟」のもとで活􏰀をした人は、どんどんと成⻑していくでしょう。

他方で、極めて安価でのコンサルティングでは、そこまでの必死さはでてきません。結果、成⻑するかもしれませんが、前者に比べて時間もかかり、到達点も低くなると断言します。

悲壮感が漂わないように

さて「覚悟」「覚悟」と言ってきましたが、悲壮感が漂うことがないようには気をつけてください。イキイキ・ワクワクは「覚悟」と同等か、それ以上に大事です。

イキイキ・ワクワクのあることが大前提のもと、今年の「覚悟」を決めて、1年間、突き進んでみませんか。私も、大きな覚悟を一つ、決めました。お互いの1年後が、どうなっているか楽しみです。

以上、髙橋昌裕からのYELLでした。