また発⾏間隔が空いてしまいました
前号から3か月半も空いてしまいました。相変わらず、新型コロナは下火にはなっていませんが、いまのところ罹患することもなく、オンラインでの対応を中心に、コンサルティングや講演・研修等を元気にやっています。
「現状・先⾏き」の⾏員による⾃⼰認識
本題に⼊ります。以下の図は、約2年前、ニュースレターVol.26「やるべきことを、やり尽くした結果か︖」で掲載したものです。地⽅銀⾏(⾃⾏)の「現状」と「先⾏き」についての認識を確認するもので、今でも講演や研修の機会で使い続けています。
2年前は、⑬(現状・先⾏きともに、ややNegative)を選択する人が5〜6割と最多でした。次いで⑪が3〜4割、残りは⑫⑭⑮に分散していて、それ以外はマレでした。
「現状」ややPositiveの認識が増加
その後、傾向に変化はあったでしょうか。ここ半年くらの観察結果をお伝えします。
最多は相変わらず⑬です。次いで⑥(現状ややPositive、先⾏きややNegative)を選択する人が増えてきたのが、2年前との⼤きな違いです。
コロナ融資の対応等で、お客様に感謝される機会が増え、また地⽅銀⾏の決算も総じて悪くなかったことが、現状をPositiveに捉える人が増えてきた要因でしょうか。
現状をPositiveに捉える人が増えたのは、素直に喜ばしいことです。
「先⾏き」Negativeが⼤多数
一⽅で、気になることもあります。
「現状」は、言ってしまえば“過去”の反映です。それよりも目を向けたい“未来”は、「先⾏き」の認識にあらわれます。そこで、前の図を上半分(先⾏きPositive)と下半分(先⾏きNegative)にわけてみました。
すると、ここ半年では、ざっくりと上半分が2〜3割、下半分が7〜8割です。とても寂しい結果です。コロナの対応等でいっとき前向きな活動が増えたけれど、将来への不安は尽きない、といったところでしょうか。言うまでもありませんが、下半分と認識している人が多ければ、組織に活⼒は⽣まれません。そんな上司・先輩の雰囲気を感じ、部下・後輩は「ここに居続けていいのだろうか」と不安を覚えてしまいます。この状況は、なんとしても打破しなければなりません。
Positiveに思えるかは“変化”の数に依る
組織の目指す⽅向性を⽰し、⾏職員を意識付け、前向きに引っ張るものとして、「⻑期ビジョン」を掲げる地⽅銀⾏は沢⼭あります。
しかしながら、「⻑期ビジョン」を掲げるだけでは、⾏員は先⾏きをPositiveに思えない、というのも事実でしょう。
先⾏きをPositiveに思えるかは、前向きで具体的な“変化”の数に依ると私は考えます。変革や改革と称されるほど、劇的な“変化”である必要はありません。ちょっとしたことでも、数多く、様々な局⾯で“変化”を感じるようになれば、先⾏きをPositiveに思えるようになります。
付け加えると、「変革や改革」は経営陣・企画部門の役割です。他⽅で、「ちょとした」変化は全員が当事者になれます。先⾏きを作るのは⾃分だ、という意識を多くの人に持って欲しいです。
「先⾏き」Positiveと認識する人を増やす
今回ニュースレターを書くにあたり、下半分と認識する人が⼤多数だと、再確認しました。
それをうけて、私は⾃⾝の役割の一つを「先⾏きPositiveと認識(=上半分)する⾏員を、一人でも増やす」ことと決めました。
それが、地⽅銀⾏を元気にし、お客様である地域の中小企業・人の元気につながり、地域経済への好影響につながると信じているからです。とはいえ私の⼒など超超超・微⼒です。思いに賛同してくださる⽅が、それぞれの組織内で、上半分の人を増やす動きをしてくれると何より嬉しいです。
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上半分の人が多い組織は、魅⼒的です。そんな状況を目指し、小さくてもいいので、数多くの“変化”を⽣みだしていきましょう。
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以上、髙橋昌裕からのYELLでした。